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鬼刺し子2016.11.19

今シーズン、お店に立ち入ってくださった方は、お気づきの方も多いのではないでしょうか。ひときわ存在感を放ち続け、日本になじみ深い顔をした、その素材。

そう、それが「鬼刺し子」。
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生地を織るタテの糸を数本ごとに太い糸をはさみ、糸の交差で繰り返して織り上げていくと生まれる独特の織り目。その太い糸を通常よりもさらに太い糸にすることで“鬼”と名のつく刺し子が生まれます。ハードな生地面のイメージを返すように、着用感はソフトなしなやかさを持つ、とても着心地の良い素材。
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今シーズンKRMよりパンツベストG-ジャケット、そしてチェスターコートと4デザインが登場。
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そして、衣からもこの“鬼刺し子”はフライトジャケットになって登場いたします。
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また、これらのどの作品も、ただ織り上げた生地をそのまま縫製しただけではなく、製品の仕上げ時に洗いの加工をしてもらう工程があります。

その洗いをしてくれる染工場は、昔にくらべ圧倒的に少なくなった京都の染工場の中でも、今も職人気質の一人の手によって営まれている染工場。たった1人で連日もくもくと加工を続けられている工場なのですが、その職人が出す洗いの表情をがとても面白い。

私たちの想い描く完成した姿を、その知識の深さで忠実に表現してくれる。その人に洗い加工をしてほしいから、数は多くできません。時間もかかります。だから、鬼刺し子の作品は順を追ってしか店頭に入荷できません。追加制作も困難です。

そんな難だらけと思える部分も凌駕する魅力。“鬼刺し子”にはそれがあります。

各店には残すは衣のフライトジャケットが登場するのみ。生地も重く(厚く)、乾きが悪かったりと、仕上がりに予定より時間を要しております。店頭に届きました時には、間違いなく良い面を見ていただけると思いますので、今しばらくばかりお待ちください。

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