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もの作りのハナシ8 -高蔵染め-2010.02.12

気まぐれ日記を ご覧のみなさま、こんにちは。
今回は、『高蔵染め』のオハナシをさせて頂きます。

これまで“染め”のオハナシでは、染色の技法や・性質の事でしたが、
この『高蔵染め』とは ある染色作家の作品にのみ 付けられる名前。2

京都は北端の地、丹後という地域。
この地方には 約290年前、京都西陣から持ち込まれた技術から
創り上げられた「ちりめん」が伝統産業の一つとして存在します。

“高蔵染め”の作家も、その「ちりめん」に深く関わる家に生まれ、
ごくごく自然に その世界に足を踏み入れたそうなのですが、
『真白な反物は “染め”により、新しい命が吹き込まれる』
と語るほど『色』の魅力にひかれ 次第に没頭する日々を送り、
この世に ふたつとない色を求める 手染め作家です。

また、丹後地方の気候は 雪の多い地であり、秋から冬にかけて
「うらにし」と呼ばれる季節風が吹き、「弁当忘れても傘忘れるな」と
言われるほど 雨の降ったり止んだりする日が続きます。

その気候が 良質の水、適度な湿度をもたらし、1
“染め”には欠かせない大切な要素を満たしてくれる地なのです。

そんな作家が、その地で 染めてくれた 衣 の“色”
それが『 衣 の高蔵染め』
手染めだからこその むら感、色と色の境界にできる 新しい色。
どうぞ、お楽しみ下さい。

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