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もの作りのハナシ9 -水彩捺染-2010.02.19

気まぐれ日記をご覧の皆様、こんにちは。
今回は『水彩捺染』についてのオハナシです。

少し、小・中学校の美術の時間に教えてもらった事を、
思い出しながら読んでもらえると わかりやすいかも知れません。

“絵の具”といっても、たくさんの種類があり、描きたい絵のイメージで

使う絵の具を使い分ける。 まるで画家のような考え方なのですが、
まさにそんな “もの作り” に 今回は注目してみます。

“水彩”と一口に言ってしまいますが、この“水彩”にも
<透明水彩> <不透明水彩> という種類が分かれていましたよね。
今回、こだわった技法は 《透明水彩》

何より特徴的なの事といえば、その名の通り“透明性”
どんなものに絵の具を塗っても、その絵の具の固有の色が

そのまま発色する “不透明水彩” は、どんな色の上からも 新しい色を

そのままの色合いで 塗り重ねることができます。Photo

ところが“透明水彩絵”は、絵の具の層をすかし
土台にある地の色が透けて見える性質があり、まさに“透明”

先に塗った色に別の色を重ねると、
新しい色の層から前の色の層が透けて見えるようになります。
この二つの色が混ざり合い、その中間の色が現れてきます。
他の絵の具にない、水彩絵の具独特の性質です。

だからこそ、色の重なり部分が限りなく柔らかく、Photo_2
光との関係が 色濃く現れる表情が生まれるのです。

また、一度 色を重ね濃く表現された部分には
明るい色を重ねても、決して明るい色には定着しません。
色の塗り方の順序一つでも表情を変える、おもしろみのある染料。
そんな『水彩捺染』、衣 の新たな こだわり技法の仲間入りです。

※『水彩捺染』の技法が使われている作品がこちら。 「水彩牡丹ロンT」

 ケータイの方は、こちらから。 「水彩牡丹ロンT」

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