スカジャン -紅葉姫伝説-2024.11.10
今年のスカジャンのテーマは「紅葉姫」
そのお話を少し長いですが、お付き合いくださいませ。
長野県には「鬼」が「無」い「里」と書き「鬼無里(きなさ)」と呼ばれる場所がある。
その場所は「鬼がいなくなった里」であることを物語る伝説が三つあり、最も有名なのが「鬼女紅葉伝説」
時は平安
若くて美しく教養のある「紅葉」が源経基(つねもと)に見初められ、寵愛を受けるようになるが
同じころに、御台所は急に病に伏すようになりこの病は「紅葉」の呪いのせいだと噂が立ちはじめ
嫉妬から暗殺の疑いをかけられ、捕らえられてします。
経基は哀れに思い、都を追放することで事を収め
紅葉一家は、えん罪で奥信濃へ流されることになったが、紅葉のお腹には、子供が宿っていた。
信濃の国、戸隠の奥深くにたどり着いたときは、秋も深まり山々は紅葉に染まっていた。
鬼無里に暮らしていると、都から流されてきた姫君という事が噂になり
その美貌や振る舞いなどが、里の者たちを憧れにも似た気持ちにもさせた。
紅葉は薬草から薬を作ったり、文字書きを教えたり、都の話を聞かせたりと楽しく過ごし
里の者たちは館を作り敬愛をした。
やがて子供も生まれ、成長するに従い紅葉は再び都に上り
経基公に我が子を逢わせてやりたいと、思うようになり
その為には、軍資金が必要と考え、夜になると変装して妖術を使い
近隣の村々で盗みをはたらくようになっていき、悪名が流れ出すと
戸隠の荒倉山の麓の岩屋に移り住んで勢力を広げた。
父が亡くなる頃には、紅葉一党の名はさらに高まり
「戸隠の岩屋に鬼女が住み、村々を襲っている」と噂になり
「鬼女が都に攻め上って来る」と都にまで広がっていった。
これを耳にした朝廷は、盗賊退治を平維茂(たいらのこれもち)に与え紅葉討伐へと動き出す!
しかし紅葉は妖術を使い、平維茂の軍を退ける。
維茂は妖術を破るには、神仏の力にすがるしかないと北向観音堂に17日間参籠し祈願をした。
すると夢に老僧が現れ紅葉の住む岩屋を示し、一振りの短剣を授けられ再び紅葉討伐へ。
一方の紅葉達は、先の勝ち戦で毎夜、毎夜の祝い酒!
また攻められても、妖術で蹴散らしてやるとおごりがあった。
やがて維茂軍が近づいてきた時にも紅葉は笑いながら、妖術をかけた。
だが何故か妖術がかからなく、次第に味方も倒され、ついには息子も討たれてしまう。
愛しい我が子の死に、怒り狂った紅葉の形相はすさまじく火炎をまとって空中を飛び回った。
維茂はすかさず短剣を矢につがえ、紅葉めがけて放った矢は紅葉を射抜きばたりと落ちた。
その紅葉に最後の一太刀を入れ首をはねた。
紅葉は33歳の若さで命を落とす。
山々は悲しみを移すように深紅に染まっていた、、、。