「幸せな空気」2007.11.26
それは 朝7時の京都駅、新快速を待つホームでの出来事でした。
普段居るはずのない場所に、普段居るはずのない15、6人の人影が・・。
それぞれの手には、何やら文字が書かれた紙。
デニムの生地がぐるぐると巻かれた竹の棒を持つ人も。
そして、隠し持った紙袋からは 赤・白・黄色の‘レイ’が見えます。
この 怪しい集団は誰なのか?
そして、目的は・・・?
~時間軸を少し遡ってみましょう。
事の発端は、ある衣スタッフが手にした『ご褒美』から始まります。
そして、スタッフが手に入れた そのご褒美が思わぬ形となり、
幸せの時間として降り注がれる事になるのです。
けれど・・・本人は知りません・・。
この『ご褒美』が、彼にとってのハネムーンになる事を・・。
昨年結婚したこのスタッフ。
けれど、そのうち そのうち・・と、
今日まで新婚旅行が‘おあずけ’になっていました。
ならばいっその事、そのご褒美は奥様と分けあってもらいましょう・・!
そして、その門出を衣メンバーみんなで お祝いして見送りましょう・・!
しかも、直前までこの事は本人には黙っておきましょう・・!
(奥様には事前に説明をし、仲間に引き込みました。
・・・これは、気まぐれ“主”のたくらみ・・♪)
・・水面下で、『サプライズ大作戦』は動き始めました。
それは、『ご褒美』と『新婚旅行』という点と点が、線で結ばれた瞬間でもありました。
~そして、迎えた出発の日の朝~
9時台の飛行機に乗る為、彼は家を出ます。
目的は、社長との沖縄出張(と、思っているのは彼だけですが・・。)
まだ夜も明けきらぬ、6時過ぎの事でした。
そして、時を同じくして 衣メンバーと奥様も京都駅に集まろうとしています。
この日まで、同じ家に居ながら 一緒に沖縄に行ける事を言えなかった奥様。
社長と沖縄出張だと、気合を入れて 駅に向かった男性スタッフ。
二人が京都駅で 劇的な“出会い”をする為に、衣メンバーは行動します。
ぞろぞろと、けれど、こそこそと和柄洋服集団がホームに集いました。
・・・息をのみ、社長と男性スタッフがやってくるのを待ちます。
そして・・・いよいよご対面!
勢揃いした衣メンバーを見た男性スタッフの頭の中には、
おそらく“☆∀Ω?♭£!∽?”が渦巻いた事でしょう。
・・こだます笑い声と企みの笑顔。
それぞれが手にした文字が書かれた紙は、
並んで読むことにより 二人を祝す幸せの言葉になりました。
竹の棒の先についたジーンズは、はためく旗に。
衣商品にもひけをとらない、手描き抜染や赤・金プリントの加工が入った立派なジーンズです。
もちろん、これにも二人を賀する柄や文字が入り、
その豪華さといったら・・・。
そして、やはり一番のプレゼントは、
衣メンバーの陰からひょっこり姿を出した“奥様”かもしれません!
一瞬の驚きの後、恥ずかしそうに、でも嬉しそうに顔を合わせた二人。
紙袋から出された‘レイ’をかけられ、沖縄行きの気分が更に盛り上がります。
その後は・・・やっぱり・・胴上げ!です。
衣の男性メンバーの輪の中、宙を舞うその姿を 奥様はどんな思いで
ご覧になったのでしょう・・。
早朝の雑踏の中、澄んだ冬の風に乗って 掛け声も高らかに。
朝風が陽の光を連れ、優しいほのぼのとした空気が流れました。
奥様を巻き込んでの、『どっきりお見送り大作戦!』は
こうして幕を閉じました。
この模様を もう少し詳しくお聞きになりたい方は、
京都・滋賀の衣ショップにお出かけ下さい!
ほとんどのスタッフがこの現場に居合わせました。
それぞれが感じた“幸せな空気”を、より瑞々しい言葉で聞かせてくれるはずです!!
~謎~ 名古屋編2007.11.26
みなさん、こんにちは。
名古屋パルコ店です。
今回のテーマの「謎」。
何を書こうかと悩んでいたところ、
衣のデザインの中にとても謎な物が見つかりました。
それは「蓮」です。
光の届かない暗い泥の沼から真っ直ぐに茎を伸ばし美しい花を咲かせ、
その清らかな花の色や香りから多くの方に愛されています。
でも、あまり身近には咲いていないし、
よく知らない花でもあります。
蓮の花は夏の夜明け頃開花し、午後3時頃につぼみに戻ってしまいます。
開花してつぼみに戻るこの日々を3日繰り返した後、
4日目の開花後に花びらが散ってしまいます。
なぜか必ずこのサイクルだそうです。
そして、全国に拡がる「大賀(おおが)蓮」
このハスのうまれた種は弥生時代の地層に眠っていました。
2000年も前の実が発芽、開花し時を越えて私達の前に現れたのです。
蓮の実は意図的にカッターなどで表面を削り、
傷をつけないと発芽しないそうです。
自然界では、とても硬く厚い外皮に覆われている為、
ほとんど発芽する事が無いのです。
でも、何百年何千年の眠りから覚め、
突然自然発芽することがある「蓮」。
・・・・何がきっかけでその芽を出すのでしょうか・・・。
今、目の前に咲いている蓮の花は、
あなたと出会い何かを残す為、あなたに見てもらいたくて
何百年もの時を越え咲いた蓮なのかもしれません。
何かのきっかけでふと想いや物事が変わる瞬間、衣からの突然の出会いがあなたにも
素敵なきっかけをもたらしてくれる事を願っています。
秋晴れともみじ2007.11.25
気まぐれ日記をご覧の皆様こんにちは。
日に日に気温も下がり、冬の足音が一歩一歩近づいてきました。
みなさま、風邪等にはお気を付け下さいね。
さて、そんな秋とも冬ともとれるこの季節、
ここ京都の一番の関心事といったら・・・
・・やはり紅葉でしょうか。
街を彩る木々たちの模様替え。
季節を感じ、寒さを感じ、そして 美しさを称える心を感じ、
この時期には、何だか魔法がかかった様な自然の景色に いつも見惚れてしまいます。
秋晴れの中、目にした紅葉。
陽の光をいっぱいに浴び、空に向かって“おめかし”を始めたもみじ達。
京都の街が、秋色に染まっていきます・・。
次回は、夜の紅葉の模様をお届けしたいと思っています。
昼間とは違うその姿を見た時、どんな気持ちが今年は芽生えるのでしょう・・。
今からわくわくしています。
※写真:京都は東山区にある「東福寺」の紅葉。
『コロモール 変幻自在のリメイク祭り』2007.11.22
~謎~ 三条編2007.11.19
気まぐれ日記をご覧の皆様へ。
こんにちは。
今週は三条店から、謎について書かせて頂きます。
今回のテーマが“謎”ということで、言葉を辞典で調べたところ、
いくつかの意味があったのですが、その中の
「意味を隠して言葉で問い、その意味を当てさせる遊び」
というので今回はお話させてもらいます。
今、店頭に並んでいる衣の商品で、それにあてはまるものがいくつかあります。
御存知の方もおられるかもしれませんが、菊唐草ワッフルジップの唐草の中を
よーく見て下さい。
そこには・・・いるのです・・・『衣』が。
また釦(ボタン)をじっくり見られたことはありますか?
ココナッツ、竹、シルバーなど何十種類とあるのですが、
その中で水牛の角で出来た釦があります。
これはレーザー加工で釦を一つ一つ焼いて、細かい線まで表現し味を出しているため、
見つけるのはなかなか難しいのですが、
確かにそこにも『衣』がいるのです。
言葉で問い・・・とは少し違いますが、遊び心のある衣の商品たち。
そこで三条店にも、謎を一つ仕掛けました。
それは夜になると、はっきり姿を現します。
このことは三条店のスタッフしか知りません。
是非その謎を探りにいらして下さい。お待ちしております。
~謎~ 代官山編2007.11.12
気まぐれ日記をご覧の皆様
こんにちは。
衣代官山店です。
皆さんが衣でお買い物をされた時に商品を入れさせて頂いている紙袋。
そこには大きな衣の紋が印されていますよね。
そう・・・それは正しく衣の家紋。
代々その家には必ずあるとされている「家紋」
一体なぜそのような物が存在するようになったのか?
それは今から約900年前、平安時代に遡ります。
聖徳太子が生きていた奈良時代から装飾目的として
器などに様々な文様が描かれてきたそうですが、
平安時代になると装飾的な美しさだけでなく
公家(貴族)などの朝廷に仕える人々が、他家と区別する目印
として使われるようになってきたそうです。
平安後期には独自の紋を牛車の胴に付け都大路を、
まるで誇示するかのように紋を披露して歩き回った事が
家紋の起こりであるとされています。
時代が移り、また家紋の役割も形を変え 今では
自分の家の紋がどんな柄なのかご存知の方は決して多くはないのでは
ないでしょうか?もし、ご存知でない方は一度お調べになられてみては?
一体どんな家紋なのか?その意味は?
祖先をたどり、その「謎」とも言える自分のルーツ(源)を
紐解いていくのもまたおもしろいのではないでしょうか?
~謎~ 寺町編2007.11.05
皆様こんにちは。
衣寺町店です。
今回は、衣の柄に数多く出演する“鯰”の謎について
触れてみたいと思います。
鯰が暴れると地震が起こる・・??
皆様も一度は耳にした事があると思います。
では・・・・なぜ?!
時は1855年 江戸時代。
安政江戸地震という大きな地震が関東地方を襲いました。
たくさんの家屋が倒壊し、街は混沌に溢れたそうです。
迷い、傷つき、生活を奪われた民衆は
やり場のない怒りをある物にぶつけました。
それが“鯰”でした。
実際、当時数多く描かれた『鯰絵』には、
巨大な鯰を寄ってたかって いじめる様な図が多かった様です。
また、中には地震によって思わぬ好景気がやってきた大工と
鯰が盃を交わす・・・などという風刺絵もあるそうです。
いっぽう、現代の学問において研究されたところでは、
鯰は電流を感じる器官が非常に発達していて、
地震が起きる前の微妙な電磁波に反応して暴れる・・
というのが定説だそうですが・・・
いずれにせよ未だこの「謎」は「謎」のままです。
そして、当の鯰たちも、服の上では知らん顔。
鯰に どんな力があろうとも、衣にとっての“鯰”は、
泥臭くて、愛嬌があって、時に滑稽な
愛すべき存在である事に変わりはないのですが・・。
~謎~ 大津パルコ編2007.10.29
日本のジーンズを語る上で、
決して欠かす事の出来ない街「倉敷・児島」。
ジーンズを作り始めて約半世紀の歴史を持つこの小さな街が
近年 テレビや雑誌などの影響により『ジーンズ=倉敷』と、
一般的に広く認識されてきている様です。
そこで、最近お店でこんな質問を多く受ける様になりました。
「なんで、倉敷なんですか・・?」と。
という訳で、今回は なぜ倉敷なのか?という謎に触れてみたいと思います。
岡山県の南東部、瀬戸大橋のふもとに倉敷市はあります。
古い町並みも残り、穏やかな風情のある街です。
その中の、瀬戸内海に面する『児島』という地区で
たくさんのジーンズが作られています。
この児島は、もともと海や浜だった場所を埋め立てている土地が多く、
その為 土に多量の塩分を含んでいるそうです。
技術の発達していない時代においては、この塩分のせいで
農作物などはあまり育たなかったといいます。
しかし、その中で 生命力に満ち、力強く育ったのが“綿”でした。
先人達は、これを大事に育て、やがてこの綿を原料とした
繊維産業が発達していきます。
その後、作業服や学生服の一大産地にまでなり、
戦後日本に入ってきた“ジーンズ”が、倉敷の職人魂に火を付け
他の地域に先駆けてジーンズの開発へと歩んで行きました・・。
そして現在、世界中から“№1”と称されるまでに成長していったのです。
衣のジーンズも、縫製は主に倉敷で行っています。
有名メーカーの本社や工場もあり、本当に懐の深い街だなぁと思います。
人や物に歴史あり。とも言う様に、単純な流行ではなく、
先人達の努力と志の積み重ねで、『MADE IN倉敷』が広まっていったのだと
感じます。
こんな簡単な説明ですが、少しは謎が解けたでしょうか・・?
まだまだジーンズにまつわるたくさんのヒストリーがありますので、
是非お店にてジーンズ談義に花を咲かせましょう!!
~謎~ かわら版から2007.10.23
皆様こんにちは。
今回、皆様にお送りしている「謎」という
テーマの“気まぐれ日記”。
本日は、お店からのお話しを少しお休みして、
ここ京都で感じる「謎」についてお伝えしたいと思います。
毎年、多くの観光客が訪れる古の街、京都。
皆様は、看板や標識・ガイドブック等で見かける建物や地名に「?」を感じた
事はありませんか・・?
例えば・・・「先斗町」。
鴨川の横、石畳の狭い路地の様な通りです。
皆様この「先斗町」、何と読むかお分かりになりますか?
“ぽんとちょう”です。
かわいい響きとは裏腹に、格式高い飲食店が軒を連ねる通りでもあります。
(この地名の語源は、ポルトガル語のponto(「先」の意味)から来ているそうです。)
また、場所は東山・天然記念物のクスの木で有名な「青蓮院」。
正しい読み方、ご存知ですか・・?
“しょうれんいん”です。
“せいれんいん”ではないのですね。
秋には、色鮮やかな紅葉もライトアップされ、
それはそれは美しい世界を目の当たりにする事が出来ます。
暗闇の中、燃える様に色付くモミジ達。
千年の時を越え、時代を貫き、そこに存命する自然の産物を
是非一度ご覧下さい。
※今年は、10月27日(土)~12月2日(日)まで、
青蓮院門跡の夜間特別拝観が開催されるそうです。
その場所・建物につけられた「名前」という財産は、
時に私たちを「?」渦巻く世界へといざなってくれます。
これは、きっと どの街でも同じ事が言えると思います。
そこに隠された“謎”を解く事、
それは、名付け親に対する挑戦でもあると思うのです。
これから、京都は 絶好の観光シーズンを迎えます。
皆様も是非、先人たちが残した“謎”に挑戦してみて下さい。
※写真:青蓮院の大クスの木。
見上げる程大きく、掴めない程太い 立派な木です。
「秋晴れ」2007.10.15
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