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「作り手の声に耳を傾ける」 期間限定ショップ 赤瀬2013.12.04


期間限定ショップの赤瀬です。
私は全国の様々な土地でのお仕事で行く先々、素敵な出会いに遭遇します。
何度かご紹介していますが、私は全国に点在する「民芸玩具」がとても大好きで、
特に「こけし」には目がありません。

先日、こけしの産地でも有名な宮城県鳴子温泉郷へ行ってきました。
東北の山あいにある小さな街、鳴子。ここでは、こけしを生業とし、
代々受け継いだ技術を今に伝え、こけしと真剣に向き合っている人が沢山います。

東北には、冬になると雪に閉ざされ、田んぼや畑仕事ができない農閑期という時期があります。
そしてその時期に「湯治」という温泉で疲れや傷を癒す文化があり、江戸時代、
そういった湯治客にお土産として売り出したのがこけしの始まりと言われています。

鳴子に降り立つと、硫黄の匂いとコケシを作るロクロをひく音が響きわたります。
1件のコケシ屋さんに立ち寄り、こけしを作る作業を1から見学させていただきました。
黙々と木を削り、一筆に念を込めて表情を描き、徐々に命が吹き込まれていく様子は、
それはそれは見事なものでした!!

工人さんとお話をする中で、とても印象的だったお話が「伝統の技法を守りながら、
現代に愛されるこけしを作る事が私の誇りです。
それには、やっぱり時間と手間をかけないと、想いは伝わらないんですよ」と。

実際に自分の足でその土地に降り立ち、作り手の声に耳を傾ける事で知る事が沢山あり、
「自分の足で訪れる」ことの大切さを、今回のコケシを巡る旅で改めて気づかされました。

 

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