「襤衣(らんい)に育てる ー襤衣(らんい)の始まりー」 オンラインショップ 永田2011.07.10
今、私の持つ衣(ころも)の作品の中に、まさにこれから「襤衣(らんい)が始まる」そんな1着があります。
それがこちらの「ガーゼ道着パンツ」です。もう8年ほど前になると思います。私の好きな素材の1つでもある“ガーゼ”。包帯や肌着、赤ちゃんの産着、タオル地など、肌に対してとても優しい素材。
そんなガーゼ素材を数枚重ねて織られた生地で、この道着パンツは仕立てられています。
はき着心地は、サイズ感とあわさり、その当時から変わらず良く私の定番パンツの1本。
このパンツに数ヶ月ほど前より、わずかに変化が生まれ始めました。そう、ひざ小僧部分に小さな“擦り切れ穴”。
最初は小指の先ほどの小さな穴が、今はピンポン玉くらいの大きさに。
この穴をふさいで、またヨコに小さな穴、さらにリペアすると、今度は反対のひざにも、裾にも…。その繰り返しを何年も続けると、いつかはこのパンツが「襤衣(らんい)」に変貌しているのかなと思うと、もっともっと穿きこみたくなります。まさに「襤衣(らんい)の始まり」が、今。
インディゴで染められたガーゼ素材は、このアイテムのように重ねて織られた生地の場合、擦り切れ始めた1枚目の生地の中に、まだ“あたり”のついていない濃いめのインディゴが顔を出し、そのコントラストがまた良いのです!!
秋冬新作にもインディゴガーゼを使った、襤衣(らんい)に“育てる”作品(霞ヶ雲鯰 着物衿カーデ)や、インディゴ生地の重なりにダメージを加え、襤衣(らんい)を“追い求めた”作品(着物衿ワーク ロングTシャツ)が登場しています。数年後の顔が楽しみな作品たちです!!
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