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『言葉のチカラ』 寺町店編2009.12.07

気まぐれ日記をご覧の皆様、こんにちは。
今回、寺町店より お送りする お話は 私 山田が語らせて頂きます。

さて「忘れられない言葉・影響を受けた言葉」という事で、Imga0044
今の自分に一番しみている言葉を選びました。

 宮沢賢治の「雨ニモマケズ」。

ご存知の方も多いと思いますが、「銀河鉄道の夜」
「注文の多い料理店」等で 有名な作家、宮沢賢治の“詩”です。
少し長いこの詩ですが、私の人生の節目 節目に現れて、
最近ようやく理解できた言葉です。

初めて目にしたのは小学生の頃でした。
カタカナで書かれた原文は、遊び盛りの子供には少々難しく、
出だしの文章“雨ニモマケズ、風ニモマケズ”だけを読んで、
強い意志で 前に進みなさいってことかな…としか感じていませんでした。

そしておよそ10年後…、
たまたま遊びに行った友人の部屋に 再びこの詩が現れました。
なんでも宮沢賢治のファンとのことで、
この詩の全文を書道半紙に書き写し、壁一面に貼っていたのです。

その中でも“決シテ怒ラズ イツモシヅカニワラッテイル”
この一文を好み、実践していたこの友人は、
人当たりがよく誰からも好かれる人気者でした。
これに影響を受け、私も真似をしてみたものの、どうにも上手くいかず、
やっぱり“自分は自分でしかないや…”と居直り、その後 すっかり忘れていました。

そして、さらに約10年後である30歳になって、
何気なく見ていた教育番組で、また この「雨ニモマケズ」に出会いました。
子供向けなだけあって、アニメーションと共に流れ、
リズムに乗せて うたわれた この詩は とても分かりやすく、
自分を慎み、人に対して優しくあれという意味を知り、感動しました!

“褒メラレモセズ 苦ニモサレズ ソウイウモノニ ワタシハナリタイ”

こういう締めくくりでこの詩は終わっています。
見返りを期待しないし、まして、人に迷惑をかけることなどない…、
そういう者に私はなりたい。

偶然にも最近になって、ある方からこんな言葉を頂きました。

「自分ために何かしようと思っても、失敗することも多いけど、
誰かの為に、誰かを思ってすることっていうのは大概、成功するもんだよ…」と。

確かに、誰かの為に行動するという事は、終わってみると
とても気持ちの良いものです。それは、当たり前の事なのかも知れません。
が、これからも 何かに行き詰まった時には、この詩を思い出そうと思います。

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