生地のハナシ ~トンプキン裏毛~2010.10.30
皆様、こんにちは。
今回の“生地のハナシ”は【トンプキン裏毛】という、衣がこの秋冬、惚れ込んだ1素材のご紹介です。
「裏毛」という言葉は、衣の秋冬素材に欠かせない生地なので、聞きなれておられるかと思いますが「トンプキン」…?というオハナシです。
トンプキンとは、1847年にモーズ・メラーという1人のアメリカ人によって発明された、下から上へ向かって編む丸編機。
年代から見て取れるように、何十年も前の旧型の丸編み機は、当然ながら、現代の技術が集められた編み機に比べ生産効率が悪いのです。 その生産性は“1時間に1m”という速さ。 新しい編み機だと“1時間あれば約10mくらい編める”そうなので、本当にゆっくりですね。 そんな機械なので、年々その台数は減り続けている貴重な編み機、大切にしたい編み機です。
“下から上へ向かって編む”
その重力にも反した手間のかかる編み方は、糸に余計なチカラをかけることなく、とてもリラックスされた状態のため、糸そのものがたっぷりと空気を含み、柔らかな風合いが生かされた仕上がり。素朴な懐かしい表情と、温もりのある着心地良い素材が出来上がるのです。
そんな昔ながらの優れた製法で編み立てられた「トンプキン裏毛」、少しでも使わせて頂き、編み機を動かし、残しておきたい。と思い衣作品に取り入れました。せっかくなので着てみて、感じて、楽しんでもらいたい素材です。
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