古代人が見た風景2018.02.05
こんにちは!期間限定ショップの赤瀬です。
「絵心しりとり」心斎橋店の小谷店長から、私に回ってきたのは「す」。
みなさま、「杉本 博司」 という人物をご存知でしょうか!?
杉本博司は、現代美術の最前線で活躍する写真家のひとりです。
一般的に写真の作品というのは、目の前にある何かを写し、視覚的に訴える作品が多いのですが、杉本さんの写真は厳密なコンセプトと哲学に基づき作られます。
ジャンルで言うと、“コンセプチュアルアート”に分類されるのですが、杉本さんの存在を知ったのは、大学生の頃…、コンセプチュアルアートだの哲学だの、私にとってはとても難解で、今でも何がなんだか分かりません。
しかし、杉本さんの写真展で初めて本物の写真を見た時の衝撃は今でも忘れられません。色々な作品がある中のひとつ「海景」というシリーズ。
日本海、北太平洋、地中海…
どれも違う海を写しているのですが、空と水平線のみ、どれも同じ構図で、え?なんだこれは。
ただの海やん…と思うのですが、作品のコンセプトが
「古代人の見た風景を現代人が同じように見ることは可能か」
衝撃的でした!海は地球が出来た時から同じ形状なので、ここに写っている写真は確かに古代人が見たものと同じや! 私も古代人と同じ風景を見ている!と、ひとりでその写真の前で興奮したのを覚えています(笑)
先日、故郷である香川県に帰省した時、讃岐平野が一望できる場所へ行ったのですが、ふと、杉本さんの作品を思い出し、讃岐の生まれである弘法大師空海も1200年前に、同じ風景を見たのかなぁ…と、杉本さんの真似をして写真を撮ってみました。
街の雰囲気は違えど、讃岐平野に広がる山々の稜線は、弘法大師と同じものを見ているはず!!
今年は「空海が見た風景」と題して、一人で勝手にシリーズ化をしようと思っています。
という事で、次の人へのバトンは“杉本博司” の “し” です。
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