「水色」 三条店 柴田2012.05.01
気まぐれ日記をご覧の皆様、こんにちは。
衣 三条店の柴田です。
みなさんは「水の色」といったら、どんな色を思い浮かべますか?実際には、ほぼ無色透明ですが、「水色」と表現されることが多いと思います。水面に反射する空の色などが影響し、晴れた日の海なんかはまさに「水色」。私は海の水色が大好きです。
「水色」という名の由来も「水の青」からきており、平安時代からその色の名は使われていたそうです。「万葉集」では「水縹(みはなだ)」と詠まれており、「縹(はなだ)」は藍で染めた濃い青のことを指しています。本来は露草の花弁から搾った汁を染料として染めた色を「縹(はなだ)」と言い、その色は褪せやすく、水で消えてしまうのでその後ほとんどを藍で染め、青色系の総称として使われていたそうです。
薄い縹、水縹色を無数の濃淡で表現した作品が、三条店に並んでいます。
青い瞳の藍作家「ハンガ・吉原さん」の阿波藍染め作品です。「絞り染め」という防染の技法で作られたその表情は、自由にカタチを変えられる水のように有機的で、光を帯びてきらきら輝いているかのようにも見えます。ハンガリーから、徳島県の本藍である阿波藍に魅せられて日本に移り住み数々の繊細でいて大胆な藍染め作品を作られています。
布に染められた水色も、水面と同じ光の加減でまた違う色に見えたり、使い込むうちにまた違った水色に出会えます。そんな水縹色の作品は、いつみても私の心を引き寄せる不思議な色です。
京都・和・藍染め~衣(ころも)~
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