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『襤衣』に育てる~初めの一歩~2011.10.22

寒い日が続いております。皆様風邪などひかれてないでしょうか?こんにちは!松本パルコ店の丸山です。
「襤衣(らんい)に育てる」ブログ、スタッフのあんな一枚こんな一枚、それぞれ個性がでていて見ていて楽しいですよね!
今回は私がまさに今、「育てている」一枚をご紹介いたします。

日頃、ご来店されるお客様のはかれているものや、リペアのためにお預かりする時などで目にするジーンズ。
その人の生き方が表れているかのような色落ちやアタリ、擦り切れた裾。
はき込むことでその歴史が生地に刻み込まれ、まるで彫り込まれたかのような手描きの絵。

皆さんとても素敵に育てておられるのを横目でみて、羨ましく思っていたのですが、
そんなある日、松本パルコ店へやってきたのがこの「唐獅子牡丹ジーンズ」です。
正面に、躍動感あふれる抜染の獅子。手振り刺繍で彩られた一輪の牡丹。

はき込んだらどんな表情(かお)になっていくんだろう!?
店長に頼み込み、うきうきしながら連れて帰ったのがちょうど1年半前…。
毎日のように見ているとなかなか変化には気づきにくいものですが、ふとした瞬間に「育ったなぁ」と実感します。もともと加工が施されてはいたのですが、所々擦り切れ、全体が青く冴えてきました。

手振り刺繍の糸も、元はふっくらと立体的だったものが、良い具合に生地になじんできています。
『襤衣』になるのはまだまだ先ですが、はきこんで破れてきたらどんな風にリペアしようか…そんな事を考えるのが最近の楽しみになってきました。まさに『襤衣』への一歩を踏み出した所です!
そんな「唐獅子牡丹ジーンズ」が、これから更に育っていく姿、是非お店に見にいらして下さいね!

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