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名古屋数珠つなぎ2007.07.23

こんにちは。
この6月から名古屋パルコ勤務になりました藤原です。
名古屋に来て数ヶ月・・・まだ京都を離れた実感がありません。
京都とは違う街並に、北か南の判別も出来ず、
予定も決めずに街中を歩き回っています。

 ある日‘何か’を探そうとする訳でも無くただただ歩いて、
まず目に留まったのは、真っ黒の提灯に橙の文様。
これに引き寄せられ、名古屋の染物屋さんの作り出す
鯉口シャツや草履を見つつ、祭りの知識を店員さんに教わりながら・・
次にお茶の飲める所を紹介して貰いました。
細い階段を上って扉を開けると静かなカウンターの“お茶やさん”。
丸いおぼんの上に並んだ見たことも無い茶器に作法も知らない私は戸惑いましたが、
目の前に置かれた五徳と鉄瓶のコポコポとお湯の沸く音を聞きながら

深いお茶を味わいました。

誰かとの会話がある訳でも無く、目の前で揺らぐやわらかい湯気と心休まるお茶の香り。

何とも心地よい空間でした。
何も無いのに我を忘れて時間が過ぎるなんて。。と後で驚きました。
 そして帰り際に、次はこのお店を訪ねてみて下さいと1枚の葉書を頂きました。
『きっと気に入ると思いますよ。』との笑顔に、
次は1ヶ月でたった10日しか開店しないカフェを訪ねたいと思います。

 人から人へと心のこもった口伝え・・・
大きな広告がある訳でも無く、呼び込んでいる訳でも無く。
自分が感じる心のほっこりを誰かにも伝えたい。
京都を離れた衣も同じ様なかたちで心から心へと伝わって

名古屋の人々にも広がりますように、
京都のはんなりを感じて貰えますように。と願っています。

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