「織物ではない縞ものを探して」オンラインショップ 永田2015.02.23
こんにちは。気まぐれ日記をご覧いただき、ありがとうございます。オンラインショップの永田です。
2月もあとわずか、秋冬テーマであった「縞」でのスタッフブログはいよいよ最終話。シーズンテーマ「縞」のスタッフブログを見ながら、そもそも『縞』という字の語源が気になり調べてみました。その中でわかった興味深い事実。「縞」にはもともと違う漢字が使われていたという事。
それは日本が南蛮貿易をしていた時代、日本にも「縞織物」はありましたが、日本の島の外から入ってきた縞織物が珍しく流行りをみせました。そこでそれらを識別するため日本の物を「筋」と呼び、渡来品は「島物(しまもの)」と呼ばれ、次第に「縞」という字があてがわれるようになり、「筋」も含め「縞」になったんだそうです。
また「島物」を調べる中で、ここ京都とも深いつながりを感じる事が…。それは京都・宇治で有名な「日本茶」。
貿易で日本に入ってきたものは、何も織物ばかりではありません。そう、その1つが「茶」。そもそも「日本茶」という飲み物は日本で生まれたものですが、茶木自体は“紅茶”や“烏龍茶”と同じもの。では何が「島物」なのか?
『茶器」です。
織物同様に日本にも古くからの窯元があり、渡来品の茶器を「島物」としていたそう。そんな京都とのつながりを見つけたからには放ってはおけません。先日より始まっておりますオンラインショップのリニューアル記念プレゼントに『お抹茶』をお渡する事も決まっていた事もきっかけとなり、気になる「島物」を探しに、心のふるさと宇治へ行って参りました!
宇治には名だたるお茶屋さんの本店があります。併設されているカフェは宇治に来たら行きたい場所の1つにもあげられる「中村藤吉本店」、急須で入れたにごりで味の奥深さを求める綾鷹の「上林春松本店」、抹茶スイ-ツでも有名な「伊藤久右衛門」、それぞれの店へも赴いてみました。
そして、一番のお目当ては「三星園 上林三入本店」というお茶屋さん。「平等院表参道」という宇治川沿いから平等院へ続く石畳の道中ほどあたり、上林一族として家系図の中には「上林春松」と同時代を生きた茶人を祖に持ち、大きな広告を打ったりせず、宇治のお茶を伝え続ける茶園です。
今回、こちらの上林三入さんでお抹茶作りの体験をしてきました。話を聞くほどに抹茶というものの魅力を再発見。その様子は先日のオンラインリニューアルイベントのブログに書かせて頂いた通り。
そして茶屋の方に「しまもの」の話をさせていただきましたところ、上林三入さんに300年継がれているという『茶坪』『掛け軸』を教えて下さり、ただ「しまもの」かどうかは分からないという事でしたが、とても歴史古い逸品を拝見させて頂き、織物とは異なる「縞」は、「京都」ともつながる様々なご縁の旅を楽しんできました。