「縞 ~格子 色々。~」 名古屋店 大山2014.11.25
こんにちは、名古屋店の大山です。
「縞」ということですが、私の中でなかなかこのお題に絡める素材が少なく、
寺町店長 山田のシマウマの件が頭からずっと離れず。。
サッカーのユニフォーム!と思ったら代官山スタッフ鬼丸に先を越され。。(笑)
…さてさて。
そう言えば前から一度でいいから住んでみたい。と思っているのが「京町家」。
京都の町を歩いていると町家には色んな格子戸がありますよね。縞模様の(笑)
調べてみるとふむふむ、なるほどー!と勉強になる事が多くありました。
その一部をご紹介。
【糸屋格子】
光を取り入れるために格子の間隔を広く取った構造で、
色物を扱う糸屋、ひも屋、織屋、呉服屋など繊維業界の店構えに付けられたそうです。
格子のずらっと並んだ木材の上部が一定の間隔で切り取られており、
それを切子と呼ぶそうで切られている本数で店の業種が異なります。
織屋→4本切子 糸屋、ひも屋→3本切子 呉服屋→2本切子
と、このように分けられます。
他にも、【酒屋格子 米屋格子】のように酒樽や米俵がぶつかっても壊れないよう、
安全性に優れた頑丈な作りになっているものや、【炭屋格子】のように灰が飛ばないように
考慮された物など暮らしのルールに則り美しい景観を保っているようです。
今度から京都を歩くときはまたひとつ楽しみが出来ました。
みなさんも是非、格子を見て何屋さんか推理するのも面白いかもしれませんね。
「前掛け」のおはなし・・・2014.11.22
お米屋さんや酒屋さんの商売人の方々が、
荷物を運ぶ時の汚れ、破れの防止のために、腰回りに使っている「前掛け」。
衣のお店では、ディスプレイなどで見かけたことのある方も多いのではないでしょうか?
今では使われることも少なくなってきているのですが、
腰の下辺りにグっと紐をしばると腰痛防止の効果もあるとか? そんな商売人の強い味方なのです。
その誕生は室町時代といわれています。 まさに歴史ある日本のワークウェア・・・
可愛い絵柄があったり、古い会社のものだったり、地元に近い住所がかかれていたり・・・
入っている文字でお仕事の想像をしてみるのも楽しいですよね。
そんな古くから日本の商売人と繋がりがあり、
一点ものの「前掛け」を今回、長袖シャツとリュックに新しく生まれ変わらせています。
着ていると、昔の商売人のように体に馴染んで、唯一無二の相棒になってくれるかもしれません。
衣 各店にて登場していますので、ぜひご覧下さい。
※取り扱い予定のない店舗もございます。詳しくは各店まで。
「ロングコートで・・・よっ、色男!!」 スタッフ着あわせ 代官山店2014.11.22
皆様、こんにちは。代官山店です。
秋も深まり、何だかセンチメンタルな気分の今日この頃(笑)
普段三枚目の代官山店スタッフもちょっと気取ってみたくなるのです。
というわけで、今回の着合わせはロングコートを使って、思いっきり格好付けてみました!
男性陣は必見ですよ!!
メインは衣の「エンジニアコート」とKRMの「刺し子デニムショップコート」。
どちらも着た時のシルエットが本当にきれいで、全体をシャープにまとめてくれるんです。
エンジニアコートに合わせるのは「クモとコウモリフードプルオーバー」の朱赤を。
深い緑色が何とも秋らしいこのコートにプルオーバーの朱赤が抜群に合うのです。
タイトめのコートにフードのバランスも凄く◎
続いて「刺し子デニムショップコート」には「ヒッタドットシャツ」の白と
「和文様ハンドニットジャガードベスト」の紺。
濃いインディゴがモードな印象を与えるこのコート。
刺し子とデニムという2種類の生地が絶妙なコントラストを描いてくれます。
暗くなりすぎないようにシャツの白とハンドニットの柔らかい色味でポイントを。
本格的な寒さが来る前に、あまり着込まずシャープな出で立ちで、物思いにふけってみるのはいかがでしょか?
どうです? 代官山店の二人も思う存分気取ってますでしょう(笑) よっ、色男!!
心斎橋店限定イベント「越冬蛙を着せカエルロンT」!!!2014.11.21
みなさんこんにちは。心斎橋店です。
急に気温が下がり、慌てて冬物を取り出しました!
今年は暖冬かと思いきや、しっかり冷えてきそうですね…。
さて、この季節にぴったりのユニークなロンTが、心斎橋店限定で登場します!
その名も、、、「越冬蛙を、着せカエルロンT」。
真冬が近づき、冬眠の準備を始める蛙たち…
2匹の蛙に、寒さしのぎの洋服を着させてみませんか???
衣のオリジナル生地や古布で、蛙のために可愛い洋服を作りました。
蝶ネクタイ付ジャケットや、重ね着のトップス、柄のズボンに、ふんどしなんかも…。
マフラーや帽子などのオシャレアイテムもご用意しました!
インディゴ撚糸ロンTに抜染された蛙に、リメイクにてコーディネート致します。
お好みのアイテムを組み合わせて、2匹を楽しく着あわせてあげてください!
色/インディゴ・黒鉄
価格/¥7,900(税抜)
※お洋服はオプションとなります。
トップス ¥800
ボトムス ¥500
ワンピース¥800
マフラー ¥400
帽子 ¥400
※価格はすべて税抜です。
※オプションをご注文頂きました場合、仕上がりまでにお日にちを頂く場合がございます。
※数に限りがございますので、ぜひお早めにいらしてください。
代官山店限定「手書きの一文字 手振り刺繍にてお入れいたします!」2014.11.20
大切な方への特別なプレゼントに・・・。ご自身の特別な一着に・・・。
思いのままお書きいただいた一文字を、文字の筆跡をなぞり、
手振り刺繍の職人が丁寧にご購入作品にお入れいたします。
期間:11月22日(土)~30日(日)
①想いのこもった一文字を店頭にて書いてください
↓
②刺繍をお入れする箇所を決めていただきます
↓
③刺繍糸を【 朱赤・青・紫 】の3つから選んでください。
↓
「手振り刺繍職人が一つ一つお入れいたします。」
代官山店スタッフ大竹は、苗字の頭文字「お」を書いて、
朱赤にてこのような感じで入れていただきました。皆さまも特別な一着に仕上げてください。
※¥10,000(税抜)以上お買あげの方が対象となります。
※出来あがりまで2週間ほどお時間を頂きます。
※一部の作品にはお入れ出来ないもの、箇所もございます。詳しくはスタッフまで。
「縞に込められた思い」 三条店 室2014.11.18
今回のテーマは「縞」ですが、実は私、縞模様が大好きです!
手に取る服は縞模様、気が付いたらクローゼットは縞ばかりです。
何気なく私たちが選んでいる「縞」、実は昔の方は想いや意味を込めて作っていたらしいのです。
同じ三条店スタッフの水野さんから聞いたハナシなのですが、
縞=ストライプは中世ヨーロッパでは魔除けの意味があったそうです。
中世、暗闇には鬼、怨霊が徘徊すると信じられていた時代、
悪魔が嫌う縞模様は、お守りの柄として使用され、「しまパジャマ」もその意味があり、
就寝中の身を悪魔から身を守ってくれ。という想いが込められていたそうです。
ところ変わって日本の山口県にも、こどもの誕生日を祝ってお正月元旦にあげられる
「鬼よろず」という厄よけの凧(たこ)があります。
鋭い牙とにらみつけるような鬼の顔が描かれ、足には紅白の縞模様が特徴的です。
「鬼がこどもに危害をくわえないように」という想いを込めて作られており、
今も継がれてあげられているそうです。
「いざ!冒険旅行へ」 スタッフ着あわせ 松本パルコ店2014.11.14
こんにちは!松本パルコ店です。
周囲の木々が色づき、秋の味覚も豊富になって参りました。
そうなると行きたくなるのが旅! 松本からは、旅の装いをご提案いたします。
まずは「合わせ衿菊唐草裏毛ワンピース」。
その名にあるように、裏毛のワンピースは気候の変動の激しい時期に羽織としても重宝いたします。
このワンピースの中に合わせたのは手編みの「和文様ハンドニット ジャガードベスト」です。
ワンピースから覗く差し柄がとてもかわいく、手編みですから暖かさも倍増です!
スカートは「おぼろ染め 上弦の月フレアスカート」
フレアスカートは贅沢な程、生地がたっぷりと使われているので、
女性らしさを演出するような柔らかなシルエットも特徴です。
また、ウールが使われておりますので、タイツやロングブーツなどと
合わせて頂いても秋冬鉄板のアイテムになる事間違いありません!!
小物はぬくぬくと温かい「和文様ハンドニット ジャガード手袋」と
「ハンドニードルパンチ ストール」を合わせてみました。
シックな雰囲気に、柔らかな色味を差すとまた違った印象になります。
お共に衣を連れて、どこか遠くへ行ってみませんか?
※「合わせ衿菊唐草裏毛ワンピース」「おぼろ染め 上弦の月フレアスカート」は、
近日、オンラインショップにも入荷予定です。お楽しみに♪
三条店限定!! 男前な鯉が登場です!2014.11.13
インディゴ撚糸の生地の中を、鯉が大胆に泳ぐ。
ウロコが様々な「縞の生地」や「藍古布」で表現されることにより、
『粋』で男前な鯉の表情がさらにキリッと引き立てられています。
この度、11月15日(土)より、「三条店限定」にてインディゴフードジップが登場です!
大胆なリメイクは、一枚一枚が人の手によりミシンで施されたもの。
その場のひらめきで生地を組み合わせていくことにより、一枚一枚でまた違った表情を見せてくれます。
今のまま、仕上がりのままでも十分に格好良い鯉なのですが、
これを1年、3年、5年と着込んでいったときに、一体この鯉がどんな表情をみせてくれるのか?
人の手がしっかりと入っていて、大胆で粋なデザイン…。そしてじっくりと育てたくなる藍の生地。
「インディゴ撚糸×リメイク」だからこそ成せる表情が、そこには待ち受けています!
【作品詳細】
発売日:11月15日(土) ※三条店限定
値段:¥23,800-(税抜)
サイズ:SS~XL
カラー:インディゴ・黒鉄
限定スカジャン「吉備津の釜」の物語 ~後編~2014.11.12
気まぐれ日記をご覧のみな様、こんにちは。
限定スカジャン「吉備津の釜」…、昨日公開の前編はご覧いただけましたでしょうか。
その後がとても気になる後編、お届けいたします。(前編をご覧になられていない方はこちらから)
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磯良が病死してまもなく、正太郎をかけおちした袖(そで)が急に重い病になって死んでしまった。
袖が死んで生気のなくなった正太郎は、林の中をあてなく歩いているうちに、
古ぼけたかやぶきの家にたどり着いた。戸が少し開いており、奥に女の着物がちらりと見えた。
そこで正太郎にいつもの悪い本性がでてくるのである…。
そして戸を開け家に入ると、御簾(みす)越しに女がいる。
近づいて声をかけようとした時、女がこちらに顔を向け、正太郎は思わず息を飲んだ。
それは病んで衰えてはいたが、まぎれもない磯良の顔であったのだ。
磯良は骸骨のように痩せ細った手をゆっくり正太郎の方へかざすと、何事か呪いの言葉を吐き出した。
恐ろしいほどに落ち窪んだ眼、憎悪に充ち充ちたゾッとする視線、髪を振り乱した凄まじい形相・・・
この世のものとは思えぬ恐怖に正太郎は気を失った。
しばらくして気がつくと、かやぶきの家ではなく、荒れ果てた墓地に横たわっていたのであった。
あたりにかやぶきの屋根ものなく、夢でも見たのかと考えた正太郎は迷ったあげく、
そのあまりに恐ろしい体験を陰陽師に相談することにした。
陰陽師はその怨霊がこの世を去ったのは7日前、あと42日間はこの世をさまよう。
次に怨霊に出会えば、たちどころに取り殺されてしまうだろうというのである。
そして正太郎の体中に呪文を書き、戸口や玄関など部屋に入れそうなすき間に護符を張り付け、
狭い小屋に閉じこもって、42日間、怨霊との死を賭けた根比べが始まるのである。
牛三つ時(午前2時頃)、屋根の上の方でミシミシときしむ音がする。
次に、裏口の障子がガタガタと揺れる。
風の音に混じって、人などいるはずのない場所から女の声が響き、
そして稲光と共に凄まじい音が鳴り響き、障子に髪を振り乱した女の影が浮かんだ。
「ええい、憎らしいことよ、こんなところに札が貼られている!」
正太郎は、恐怖にたえながら、懸命に手をあわせお経を唱えた。
いつの間にか嵐は過ぎ去り、東の空に明るさが広がってきた。
この様な夜がここから41日間、毎夜毎夜も繰り返されるのであった。
そうして、ついに49日目の夜になった。
外では風の音とともに、世にも恐ろしい怨霊の声が、
ありったけの声で呪いの言葉を吐きながら小屋の周囲を舞い、
「おのれ、おのれー!この恨み晴さずにおくものか!」と、怒れる声は凄まじいばかり。
その日の夜もどれくらい時間が経ったことだろう。
気がつけば、風もおさまり、窓を見ると、障子を通して小屋の外が明かるくなるのが分かった。
「49日目の朝が明けた!ついに悪夢は終わった。」
正太郎は、そういって立ち上がると新鮮な空気を吸いたい一心からたまらず表戸を開け放った。
ところが、外には朝の澄み切った景観などではなく、外はまだ真っ暗で、月が浮かんでいる。
これは一体全体どうしたことか?はっと気づき、正太郎には気味の悪い汗が流れ出した。
戸口のひさしから、逆さまになって垂れている女の長い髪、
正太郎は腰が抜け、後ずさりすることも出来ずに見上げたその先には、
逆さまの恰好で四つばいになり、ニタニタと気味悪い笑みを浮かべる真っ青な顔、
怨霊と化した磯良であった・・・。
そして次第に朝になり、村人が小屋の戸が開いているのを見つけたが、
部屋には男の姿も遺体もなく、男性のまげだけが、残っていたという。
磯良の怨霊が遺体を持ち去ったのではないかと思われ、磯良はついにその目的を達成したのである…。
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純真に尽くし続けた女が男に裏切られ覚えた憎しみ、
恨み続け息絶えた女の怨念を綴ったこの物語「吉備津の釜」。
数量限定でスカジャンになり、いよいよ今週末登場いたします!!
今週末11月15日(土)、各店にて一斉販売開始!(※三条店では取り扱いの予定はございません。)
気になる作品情報は近日、オンラインショップにて先行掲載されますので、お楽しみに!!
限定スカジャン「吉備津の釜」の物語 ~前編~2014.11.11
気まぐれ日記をご覧のみな様、こんにちは。
いよいよ近日登場します限定スカジャン「吉備津の釜」…、
歴代、女性の恨み・つらみ・妬みの物語を衣が描き出すシリーズ作。待望の新作です。
今回のお話「吉備津の釜」について、2話にわたり、ご紹介したいと思います。まずは前編から…。
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むかし播磨の国(兵庫県の南部地方)に井沢正太郎という道楽息子がいた。
裕福な家に生まれ、仕事もせず、酒ばかり飲んで女遊びが絶えず、わがまま放題。
両親は正太郎が嫁をもらえば、遊びクセも直るに違いないと考えていた。
するとタイミングのいいことに、年頃で気だての良い娘さんがいるという話があった。
相手の娘は磯良(いそら)と言い、代々、吉備津神社の神主の娘で美しく、
文芸の才もあり、村でも一番の孝行娘だと評判であった。
話はトントン拍子に進んで結納も交わし婚礼の儀式となった。
儀式は代々伝わる大釜に湯を煮立てて、その湯を笹の葉に浸して、
その湯を身に振りかけて前途を祝う「湯立て」という儀式。
その時に、大釜が沸騰して牛が吼えるような音が出たら吉、音が出なかったときは凶とされていた。
ところが、正太郎と磯良の縁組みの際には、どうしたことか、大釜はグツグツと沸騰しているはずなのに、
うんともすんとも鳴り響かず沈黙を守ったままなのであった。
神主だった磯良の父親は不安に感じたが、
むしろ原因は自分たちの日頃の行いのせいにあるのだろうと考えて、これを不吉なしるしとは考えなかった。
磯良が嫁入りしてからは、正太郎も見違えるように仕事に精を出し、仲のいい夫婦として暮らした。
しかし、その幸せも長くは続かなかった。正太郎の本来持っていた悪いクセがでてきたからである。
正太郎は女遊びを始め、袖(そで)という女となじみになって、家に帰らなくなった。
正太郎の父が見かねて一室にとじこめて、改心させようとした。
磯良も正太郎を信じ、懸命に世話をしたが、それをいい事に正太郎は磯良を騙し、
金を奪ってまた出て行ってしまった。その後、磯良は病気で寝込むようになり、日に日に衰えていった。
しばらくして、正太郎が帰ってきた。
そして、「自分に尽くしてくれて涙が出るほど嬉しい。とても後悔している。
あの袖という女を故郷に送り返し、縁を切ろうと思う。ただあの女は気の毒な生い立ちで、
田舎に帰る旅費と当面の生活費がないので工面してあげたいたい」と泣きついて言うのだ。
磯良はその言葉を信じ大事な服や持ち物をすべて売り、
実家に嘘をついてまで多額な金を用意したのであった。
ところが正太郎は、その金を手に袖と一緒に都に逃げてしまったのであった。
いよいよ磯良の純真な心は、凄まじいまでの復讐心に変わっていった。
今までじっと耐え忍んできたが、この上ないほど残酷に裏切られた事を憎みつづけ、
それが原因となり重い病にかかってしまい、正太郎を呪いながら死んでしまったのである。
そして正太郎の身には、次々と不可解な事が起き始めるのである…。
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後編はまた明日、お届けいたします。ぜひご覧ください。