「衣の着あわせ」 松本パルコ店2011.10.20
こんにちは、松本パルコ店の島です。
いよいよ少しずつ秋の気候になってまいりましたね。寒くなるにつれ、重ね着ができる季節・・・、この時期になるとより一層着あわせを楽しめますよね。
今回は衣ならでは、な“インディゴ”をベースに合わせてみました。
「蝙蝠ヨークシャツ」と「炭鉱刺子パンツ」と「納屋帽子」。どれも自分だけの色に育てられる一品。ガシッとした固い生地なので育て甲斐のあるアイテムです。
その上には「ウールブランケットベスト」を合わせました。ウールの素材感と色味がなんとも渋くいい味を出してますよね。しかもこのベスト、裏ボア仕様なので防寒性にも優れて、とても温かいんです!
インナーには萌黄色(もえぎいろ)がとても鮮やかな「鬼芥子花宴ロンT」をさし色として入れてみました。落ち着きのある着合わせに「前掛け郵便バッグ」を背負えば、より味のあるスタイルに!!秋の衣、続々入荷中ですので皆様、ぜひ衣に遊びにいらして下さい!!
※「ウールブランケットベスト」は近日、オンラインショップにも入荷予定です。お楽しみに!また、「蝙蝠ヨークシャツ」は再入荷予定のない作品となります。ご了承ください。
-もの作りのハナシ- 『本藍』2011.10.19
「JAPAN BLUE」
よく聞く色名ではあるが、どんな青?と思う時もある。
でもそれは“藍”が作りだす1つに縛られない幾階層もの色全部の事。
「瓶覗き(かめのぞき)」や「藍白」と呼ばれる白にも近い藍もあれば、
「濃紺」と呼ばれる深淵の藍もあるのです。
その色数のごとく、歴史・文化も多彩な色。
歴史をたどるのであれば、平安時代にその色は生まれ、戦国の世では武士の鎧下を藍で染め、
明治になる頃には日本全土に生産規模は広がったそうです。
そして文化…、「青は藍より出でて藍より青し」ということわざがあります。
“弟子が先生より優れていることのたとえ”なのですが、人が成長する上で、
教育や本人の努力がどんなに大切かということを意味しています。
さて、その藍の染料を作りあげることを“藍を建てる”と言いますが、その工程はとても大変なのです。
「赤ちゃんを育てるようなもの」と例える阿波藍作家がいます。
その作家の言葉を借りると、藍の葉の収穫から始まり、寝かせ、水をあげ、触れあい、ずっとそれを繰り返し、
そして約3か月くらいすると、ようやく“すくも”と呼ばれる藍の原料になります。
その“すくも”から、藍色に染められる液体を育てるためには、1日何度かのご飯(“ふすま”と呼ばれる小麦の殻)や
甘いもの(糖分やお酒)を、ご機嫌を見ながら与え、常に元気に育つ様にそばで見守り、
寒い時はその甕(かめ)を電気毛布でくるんであげる。
そんなわがままにも感じられ、過保護にも感じられる染料、それが“藍”なのです。
「藍」が好きで、「藍」と共に暮らし、「藍」を守る。そんな「藍」の作品を、大切にしていきたいと思います。
衣 期間限定ショップのお知らせ2011.10.19
皆さんこんにちは!赤瀬です。
私は今、三越と伊勢丹で行われている『衣』の期間限定ショップを、
秋冬の新作達と共にぐるぐる回らせていただいております!
9月からスタートした秋の期間限定ショップは、伊勢丹立川店、伊勢丹相模原店、伊勢丹府中店を終えました。各会期中は沢山のお客様にご来店頂き、本当にありがとうございました!
店頭でお客様と色んなお話ができ、私自身、たくさん楽しませていただきました!伊勢丹や三越でしか見れない限定商品もありますので、ぜひ遊びにいらして下さいね!
店頭で皆様にお会いできるのを楽しみにしています。お近くに お越しの際には、ぜひ お立ち寄りくださいませ!!
【今後の日程】
・10月26日(水) ~ 10月31日(月) 三越日本橋本店4F
・11月2日(水) ~ 11月7日(月) 伊勢丹松戸店本館2F
・11月9日(水) ~ 11月15日(火) 伊勢丹立川店4F
・11月23日(水) ~ 11月29日(火) 伊勢丹浦和店2F
・12月1日(木) ~ 12月7日(水) 静岡伊勢丹店2F
「ヤマナ族」 三条店 赤瀬2011.10.18
気まぐれ日記をご覧の皆さん、こんにちは!
三条店の赤瀬です!!
今回は、今、私がとても気になっている大昔の原住民族のお話です。私達が当たり前のように身につけている洋服…、お洒落だけではなく、環境に合わせた体温調整をし、身を守るのも洋服の大事な役目です。
しかし…身を守るために「着る」ではなく「脱ぐ」を選んだ民族がいました。南米大陸の最南端の島に暮らしていた、その名も「ヤマナ族」!!!!
1823年、あの有名なダーウィンが博物学の調査で訪れた際、この地に原住する人々と遭遇したのが最初。木が曲がって生えるほどの強風が一年中吹き、夏でも平均気温9度、冬には氷点下20度を記録することもあるこの冷涼な土地で、なんと彼らは、ほとんど裸で暮らしていたのです!!
ヤマナ族の人々は寒く風のある状況では、濡れた衣服を身にまとっていることは命取りになること、人間の身体は火のそばにある時、服を着ているよりも早く暖まることを知っていたのです。
また、彼らはアザラシやペンギンの脂と特殊な染料で作ったグリスを全身にくまなく塗っていました。この特製グリスが保温と防水の役割を果たし、毛皮が無い場合でも雨風や寒さから身体を守っていたのです!!
一見、裸同然に見えるヤマナの人々の格好は、この土地の環境に見事に適したものだったことがわかります。「着る」ではなく「脱ぐ」という発想、私にとっては衝撃的で、人間の知恵のすごさを感じてしまいます。
そして何より、裸に施された彼らのボディペインティング…これもまた衝撃的でした。この模様が何を意味し、何の為だったのかは今だに謎だそうです。ヤマナ族に関する資料が少なすぎて、なかなか調べる事ができないのですが、もしヤマナ族情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、赤瀬まで!!気になって仕方がありません!
襤衣に育てる~姿を変えて息を吹き返す~2011.10.16
こんにちは三条店の柴田です。
皆さんオスティア・ジャパン衣のお店で「鯉のぼり」をご覧になったことはありますか?
カットソーの柄になっていたり、財布や鞄として愛嬌ある表情が人気の鯉のぼりですが、今のように科学繊維で作られたものがなかった時代、鯉のぼりは綿の素材で作られていました。そのアンティークな表情と、迫力ある顔、色合いに惹かれ、なんとか古い鯉のぼりが手に入らないかと思っていた時、毎月のように行っている北野天満宮の骨董市で、ある日その姿に出会いました!
やっと出会えたその鯉のぼりを連れて帰り、なんとか身に着けるものへと生まれ変わらせたいと考えましたが、陽の光を浴び、何年大空を泳いだ子なのか、黒い色の部分はやせてしまい、洗濯すると「溶ける」かのように繊維からボロボロになり、その生地が歴史を物語っていました。
破れやすい部分は除き、色をかき集めるように部分部分を継ぎ接ぎし、武骨ですがまずはひとつ、小さなカバンに生まれ変わりました!お店にも、昔の生地を継ぎ接ぎし、今の世にカタチを変え生まれ変わった作品たちがたくさんあります。
次はどんな歴史を持った子に出会えるかわくわくしつつ、また次回の骨董市に足を運びたいと思います!
「衣の着あわせ」 寺町店2011.10.13
着合わせブログをご覧の皆様こんにちは。
衣寺町店です。
京都も少しずつ涼しくなり、今が一番過ごしやすい季節になってきました。さて今回、寺町スタッフがご提案する着あわせはコチラです。
先週から店頭に新しく入荷した「さざ波龍ジップ」!!巻き上がる波の中に潜んでいる龍が一枚ずつ刺繍されていて、スカジャンっぽい見た目がすごくカッコいいです。
インナーには「荒波雷雲彩七分袖T」。落ち着いた色目の総柄が、インディゴ撚糸のジップにはよく合います。(“インディゴ撚糸”とは?→「生地のハナシ」で紹介しております。ケイタイの方はコチラから。)
ボトムスには「丸鯰衣ランチパンツ」を履き、思いっきり色のコントラストをはっきりさせてみました。パンツの裾を少しロールアップして、スニーカーやショートブーツ等を合わせてみて下さい。
この着合わせは男性・女性どちらでもカッコ良く着て頂けるお勧めの着あわせです!!ぜひご試着だけでも、店頭まで見にいらして下さい!!
※「さざ波龍ジップ」は、近日中にオンラインショップにも入荷予定!お楽しみに!!「荒波雲龍彩七分袖T」の入荷、「丸鯰衣ランチパンツ」の再入荷は予定されていません。衣各店まで、ぜひお問い合わせください!
「衣」掲載誌のお知らせ2011.10.12
「民族」 名古屋パルコ店 藤原2011.10.11
秋冬の衣の、テーマ民族。
大学生の頃、講義の中で履修(りしゅう)していた科目の中に“民族学”という物がありました。
民族とは大きく考えると国単位の物になりがちですが、民族学というものは、風習・伝説・生活の中の信仰と、古くからの人間の営みの中で伝承されてきた理(ことわり)を、現在の生活文化と相対的に説明するという面白いものでした。
つまり国単位よりも、もっと細やかに民族性が育まれているのです。衣のカタログにも描かれていた“大和民族”。そしてそこからさらに、私達の住む土地の民族性。これが意外に違いが沢山あって面白いのです。
普段の衣食住や祭礼などの中にも様々な習慣やしきたりがあり、同郷人の感覚によらなければ理解できない類の心意伝承があります。今でこそ、交通の便が便利になり、沢山の物が入り乱れる時代。でも、服の好みも土地によって少し違いがあるんですよ。知らず知らず。
何か不思議と潜在意識の中にいるあなたの民族性。それがいったい何処から来ているものなのか…、ひも解いてみるのも楽しいかもしれませんね。
2011年秋冬 衣 展示会スタートです!2011.10.08
気まぐれ日記をご覧の皆様こんにちは。
本日10月8日(土)より、衣 全店で一斉に2011年 秋冬展示会がスタート!
秋冬テーマ -少数民族- からデザインし作りあげた、3名のスタッフ作品達と秋の新作が店頭に お目見えしております。店頭でしかご覧いただけない作品もございますので、ぜひ、ご覧にいらしてください!!
※オンラインショップにも秋の新作は、今後続々入荷予定です!
※期間限定ショップでは開催いたしておりません。ご了承ください。
今回 エントリーされたスタッフ作品はこちら
「衣族(ころもぞく)の装いロングTシャツ」…コロモール 禾本作品
「文様刺子ベルト」…代官山店 大竹作品
「晴道着ネクタイ」…三条店 小塩作品
「2011秋冬展示会ー少数民族ー」について、詳しくはこちらの“かわら版”をご覧ください。
ー オンラインショップ ご利用のお客様へ ー
※10月8日(土)正午 12:00以降の ご注文先着順にて、ノベルティ『“衣”謹製オリジナルウッドハンガー(3本組)』プレゼントのご対象とさせて頂きます。深夜12:00と、お間違いのない様、ご注意くださいませ。 その他、注意事項に関しましても、上記の“かわら版”よりご確認ください。
「襤衣(らんい)に育てる -元祖刺子道着パンツ-」 名古屋店 大山2011.10.08
こんにちは、大山です。
今回も私からは『刺子』にて、お届けいたします。。
この刺子道着パンツは、オスティア・ジャパン衣の刺子アイテムの中で、“元祖”と言っても過言ではない逸品です!紹介せざるにはいられない。。そんな気持ちでいっぱいだったので、満を持してご紹介いたします。
約9年前に店頭に並んだアイテムで、2種類の刺子生地を表裏、計4面をクレイジーパターンで組んだ面白い作りのパンツです。
よってそれぞれ生地の色落ちの変化が違い、穿き込むと写真の様な独特な育ち方になりました。
この間、とうとう股の部分が破れそうになったので、リペアを施しこれでまた穿く事ができる。。と一安心。このホッとした感情は、きっと布ひと切れを大切にしてきた昔の人たちと同じ気持ちなのだろうと思います。それが現代では、襤褸(BORO)というアート作品にまで変化を遂げている事の素晴らしさにいつも感銘を受けます。
この刺子パンツはこれからも大切に使って行きます。襤褸(BORO)と呼ばれるまで。